さだまさし 『解夏』

解夏(げげ)

解夏(げげ)

表題ともなっている『解夏』を含む四作品の短編集。全編から漂うのは仏教の香り。そうなのか、さだ。ちなみに私は無宗教派です*1
さて、本編ですが、短編集ということで物語にブレが無く良い感じに仕上がってます*2。個人的には『解夏』よりも『水底の村』が印象深かったわけで、そこから私せっつが提唱する掲載順序は、『解夏』→『秋桜』→『サクラサク』→『水底の村』、こうですね。
この短編集では人と人との繋がりが様々な形で丁寧に描かれています。人の愛が溢れる風景というのは心地よいものです。人生なんてどこでどう転ぶかわからないし、幸せや不幸せなんてきっとホントに紙一重です。振り返ってみると、子供の頃も、学生の頃も、私の周りには良い人達がたくさんいました。そして、こうして社会人になった今でもそれは変わりません。私の周りには良い人達がたくさんいます。だからこんな自分でも何とか人生やっていけてるのだと思います。

*1:家が何教だとか、何宗だとかいうことすらわかりません。

*2:精霊流し』では長編故の重複や破綻がありました(ような気がしました)ので。というか、何を偉そうに。